私は2011年9月1日より大分協和病院で仕事をさせていただいております。 当院では特に、1)寝たきり疾患の予防、2)慢性頭痛、めまい、認知症の診断と治療 3)働く方々のメンタルヘルス維持 の3点を重要テーマに位置付け、日々診療に取り組んでおります。 神経内科・リハビリテーション科が私の専門ですが、これまで救命救急医療やリハビリテーション医学を学び、数多くの患者さんの担当をさせていただく中で、寝たきりの原因となる脳卒中や転倒に伴う腰椎・大腿骨の骨折については徹底的な予防が必要であり、「予防に勝る治療なし」との思いを強くいたしました。現在、わが国の寝たきりの原因疾患は、脳卒中が第1位、骨折が第3位。患者さん一人ひとりの生活の質を落とさないためにも、そして年々増え続ける医療費を抑制するためにも、脳卒中と転倒の双方の予防は、我々医療従事者が真剣に取り組まなくてはならないテーマであると確信します。医療の発達に伴い平均寿命が延びていることは、世界に誇れる我が国の偉業の一つですが、同時に寝たきりの方々の総数も増えてきている事実を重く受け止めなくてはいけません。今後、脳卒中の発病(あるいは再発)予防と高齢者の方々の転倒予防の啓発活動につきましては、特に力を入れてまいります。 私の外来には慢性に経過する頭痛・めまいで悩まれている方々も多く受診されます。最近では県外から来られる方もおられ、頭痛・めまい外来の重要性を再認識しています。そのような方々に対しては、生活指導を基本としつつ投薬を行います。「薬の効きやすい身体を自分の努力で作る」ことを合言葉に、患者さんと二人三脚で治療にあたっています。 また、認知症(もの忘れ)に悩む方、及びそのご家族の方々も年々増えている印象を受けます。認知症の正しい知識や適切な治療方法、生活方法などをアドバイスさせていただいており、当外来が認知症について気軽に相談できる窓口も兼ねることができれば、と考えております。 私は認定産業医の資格をいただいており、働く方々の健康の維持に関わる立場にあります。この頃ではストレス社会を反映してか、職場での精神の健康を維持することが難しくなりつつあり、貴重な社会資源である労働者の健康を守るべく、努力してまいる所存です。 以上、堅苦しいことを書き連ねましたが、「仕事も遊びも楽しく」が私のモットーです。多くの方々との出会いを楽しみに頑張ってまいります。 |